
石を割ったような性格!?
タイトルを見て
「それを言うなら“竹を割ったような性格”でしょう??」と
思った方、何人か…というか、普通はそう思いますよね(^^;)
ところでその「竹を割ったような性格」ってどんな性格でしょう。
竹は縦方向にすっぱり割れますから、人間の場合も、
さっぱりしてて、分かり易い性格の人によく使いますよね。
では仮に、「石を割ったような性格」だと
どんな性格になるんでしょうねぇ。。。
そもそも石がどんな風に割れるのか…。
みなさん考えたことありますか?
そう、今回は石の割れ方の話をしてみましょう。
では、まず最初に問題です。
「石が割れる」というと、みなさんどんな場面を想像しますか?
ガラスが割れた時みたいな、鋭い欠片や細かい欠片が
ちらばってる感じでしょうか?
「どの石も割れる時は一緒でしょう?」なんて
思ったりしてませんか??
鉱物は、その割れ方を見れば、名前が特定されてしまう程
それぞれ決まった割れ方を持っていて、
鉱物用語ではそれを「劈開(へきかい)」といいます。
…難しい言葉ですねぇ。少し石に興味を持ち始めた頃、
事典などでこの言葉が出てくると、
思わず見なかったことにしちゃったりして(^^;)
劈開は、本によって異なりますが、
大体4〜5段階くらいに分かれているようです。
「劈開きわめて完全」「劈開完全」「劈開明瞭(めいりょう)」
「劈開不明瞭」「劈開なし」が主な分類です。
…この段階で前のページに戻らないで下さいね(笑)。
もっと簡単な言葉で説明してみましょう。
鉱物は種類によって、規則正しく割れる性質があります。
同じ鉱物なら、色や形が違ってても、同じように割れるということです。
例えば雲母。雲母なら黒でも白でもピンクでも、
ペラペラとティッシュペーパーを剥がすように
どんどん剥がれていって、どの面から剥がしたのか、
一目瞭然ですよね。これが「劈開きわめて完全」なレベルです。
他にこのレベルの鉱物といえば、方解石。
鉱物ショップに行くと、菱形というか、平行四辺形みたいな形のものが
大小様々な大きさで販売してますが、
あれは人工的にあの形にカットしたわけではなく、
方解石という鉱物が、必ず菱形に割れるから、そのまま
販売しているのです(下記写真↓)。

で、石の割れ方は「きわめて完全」から、「完全」→「明瞭」→「不明瞭」と、
徐々に分かりにくくなっていきます。
そして最後に「劈開なし」。これは、それこそガラスみたいに、
決まった方向では割れない。。。ということで、
石英(その仲間含む)、柘榴石(ガーネット)、オパールなどが
「劈開なし」の分類に入ります。
ところで劈開がある場合とない場合、どっちが有利か?
これは微妙です。例えばダイヤモンド。
知っての通り、一番硬い鉱物ですが、幸いにもダイヤの劈開は
完全レベル。これを利用してカットするのです。
一方で、彫刻等をする場合に、劈開が完全だったりすると、
思ったように削ることが出来ないこともあります。
よく、鉱物ショップで、猫やブタの形をした可愛らしい水晶の加工品が
ありますが、これは、水晶に劈開がないから出来る品物なのです。
ま、最近では技術も発達したので、劈開に邪魔されそうな
方解石でも、ちゃんと加工品が出来るんですけどね。
ところで最後に劈開にまつわる面白い話。
「劈開きわめて完全」と説明した方解石ですが、
方解石の真ん中の「解」は、正に劈開が完全という意味で、
最初の「方」は直方体や立方体を意味します。
…あれ?方解石って菱形に割れるのではなかったのか??
そう、方解石という名前は、最初違う鉱物を指していたそうなのです。
で、本来の方解石は硬石膏のことだとか。
硬石膏も劈開完全レベル、しかも立方体に割れるので、
確かにこちらの方が「方解石」という名前にはふさわしいのです。
いったい、どこでどうして取り違えちゃったんでしょうねぇ。
せっかく名前と性質が一致して、
劈開の話が、もっと分かり易くなる所だったのに!!